Y & S

受け継がれていく結婚の日。
今年2026年にオープンしたMAYA SATOMITEI。
初めて開催したブライダルフェアにお越しいただいたお二人。数ある場所の中で初めてお二人で訪れた鎌倉にあるMAYA SATOMITEIを見つけてくださいました。おふたりにとって大切な思い出が重なっていく中で、“こうあるべき”にとらわれず、自分たちらしい時間を過ごせる場所として、この場所を選んでくださいました。
鎌倉の静かな住宅地に佇む、築100年の古民家。かつて大切な人たちが集い、食卓を囲み、語り合ってきたこの場所には、今もなお、人と人との距離を自然と近づけてくれる空気が流れています。“家でありながら、家ではない場所”。ご家族や大切な方々とひとつ屋根の下で過ごし、同じ時間をともにしながら、少しずつ関係がほどけていくこと、その積み重ねこそが、家族になっていく時間なのだと、おふたりはこの場所で感じてくださいました。だからこそ、おふたりが選ばれた1泊2日の結婚の日は、“暮らすように過ごす時間”の中でハレの日を過ごされました。
鎌倉に桜が満開に咲く春の季節、結婚の日 1日目。
朝、静かな時間の中でチェックインをされたお二人は、ご家族がいらっしゃる前に飾り付けを行います。幼少期からのお写真をみんなが集う一階のダイニングに飾り付けます。まるで実家のようなあたたかさがありました。やがてご家族が続々と到着し賑やかなお家のように変わっていきます。
やわらかな春の光の中で、お庭に集うご家族の皆様。「入場はお父さんと歩きたい」初めてお会いしたときに、そうお話しされていた新婦様。その一歩が始まった瞬間、この日が本当に迎えられたのだと感じたことを覚えています。
大切なご家族のお顔をみながら進むお時間。「誓わせる言葉」お二人が言葉にして交わす誓い、そして指輪に込められた約束。盃の儀では、お2人から皆様へお酒が手渡され、ご両家の契りを結びます。結びには、植樹のセレモニーを行いました。お二人が選ばれたのは、「パキラの木」は “幸運を招く木”とも言われ、これからの歩みを見守る存在です。ゲストの皆さまお一人おひとりが土を入れ、そのひとすくいが、おふたりの結婚を承認するかたちとなって重なっていきます。そして最後に、おふたりで水を注ぐ時間。皆さまの想いを受け取ったその木は、これからのおふたりの人生とともに、ゆっくりと根を張り、育っていきます。人前式を結えたあと、 ふと目に入ったのは、お父様がおひとりで涙を流されている姿でした。きっと、それまで積み重ねてきた時間が、その瞬間に一気に込み上げてきたのだと思います。そのすぐそばでは、「可愛いね」「かっこいいね」と明るく声をかけ続けるお母様。おふたりを囲むご家族の空気は、あたたかく、どこかいつものお家のような賑やかさに包まれていました。
場所をダイニングに移して、お食事会を開始いたします。ご家族と囲む食卓は、どこか懐かしく、あたたかな空気に包まれていました。歓談をメインにしながら途中では、真っ白な大福に金粉をあしらい、大福入刀を行いました。初めてお会いした時から、「大きい大福って、なんだか福がありそうでいいですよね」と、お話ししてくださっていたおふたり。その何気ない一言から始まったこの時間は、おふたりにとって、ずっと大切にしていたひとときでした。糸でそっと切り分けられる大福に、自然と笑みがこぼれ、ご家族からの反応もよかったです。その後は、和装から洋装へお着替えをして、お食事の後半でおふたりの手で皆さまへ福を分かち合うように一つ一つ大福にトッピングをして届けられていきました。結びにはそれぞれご家族へお手紙を送りました。そこに綴られていたのは、 これまでの「ごめんね」と「ありがとう」。飾らない、まっすぐな言葉だからこそ、 そのひとつひとつが、静かに心に届いていきます。お見送りの時間では、ひとりひとりと言葉を交わしながら、お一人おひとりへ贈り物をお渡しになりました。その中で見えたのは、お二人と親御様が一緒に自撮りをしながら、笑い合う姿。結婚式という特別な場でありながら、どこか家に遊びに来た人を見送るような、そんな自然な時間でした。そして帰られる皆さまへ向かって、大きく手を振るおふたりの姿がありました。その光景は、この場所で過ごした時間が“特別”でありながら、確かに“日常”としてつながっていることを、そっと感じさせてくれるものでした。
夜は、ご両家でお料理を作ります。今日の出来事をご両家揃って振り返りお開きのない夜を過ごされました。
余韻の残る朝、結婚の日 2日目。
特別だった時間が、少しずつ日常へと戻っていきます。
お揃いのパジャマを着て囲む朝ごはん。何気ない会話の中に、昨日までとは少し違う関係性が、確かに生まれていました。あの時間の中で交わされた言葉や、ともに過ごしたひとときは、これからもそれぞれの暮らしの中で、静かに息づいていきます。
大昔から続いてきたこの家を、受け継いでいくような感覚。誰かが過ごした時間の上に、また新しい時間が重なっていくこと。MAYA SATOMITEIという場所は、結婚式をする場所ではなく、人と人とが「家族になっていく時間」を紡いでいく場所なのだと、改めて感じさせていただきました。
またいつか、この場所でお会いできる日を。
その日を楽しみに、「いってらっしゃい」とお見送りしました。
Season:2026年春
Guest:20名
Photo:佐々木章裕 FOTONE








